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新春明けましておめでとうございます。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

 

昨年工事をご依頼いただきました中京区にお住まいのT様の屋根葺き替え工事をご紹介いたします。

昭和初期に建てられた京町家で、長屋造りとなっております。

京都市の耐震助成金制度の受給要件を満たしていましたので、制度を利用し葺き替え工事をさせて

いただきました。

大屋根の棟が一部崩れており、また瓦天窓付近からも雨漏りがしていました。

耐震助成金制度は耐震化を計るのが目的である為、雨漏りの有無は問われません。

雨漏りの修理を兼ねて耐震化工事をされる方が大勢いらっしゃいます。

言い換えれば雨漏り修理を目的とした葺き替え工事の費用を助成金で軽減する事が出来ます。

大変有意義な制度だと言えます。但し公的制度のため申請などの手続きは、写真・書類等の準備や

複数回窓口に足を運ばなくてはならず、煩わしい上に時間を要します。

弊社では、この申請等を全て無料で代行いたしております。

 

 

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大屋根と下屋根の施工前・施工後の写真を並べました。

葺き替える瓦は、ケイミュー製のルーガ雅を採用しました。

この瓦は、特殊樹脂繊維を配合した軽量セメント瓦で陶器瓦に比べて葺き上がり後の屋根重量は

二分の一程度になります。地震・台風などの災害に強い屋根材です。

またこの瓦は波状形瓦なので、いぶし日本瓦などからの葺き替えにも最適です。

和風の意匠を変えることなく、美しく仕上がります。

 

 

 

~ここから工程です~

 

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まずは、正面に足場を設置します。

屋根からの落下物 土埃等の飛散防止、作業員の安全確保のためです。

 

 

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大屋根の棟部のノシ瓦が抜け落ちていました。

葺き土の経年変化によるもので、古い屋根によく見られる現象です。

この様になると雨漏りは避けられません。棟の積替えによる修理と言う方法も有りますが

全体的に傷みがひどく、またT様のご意向も有り軽量セメント瓦への葺き替えを行いました。

 

 

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瓦を起こしていきます。右の写真の棟部葺き土の黒く変色した所は雨漏りがしていた所です。

 

 

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瓦を撤去した後は、葺き土を取り除いていきます。

下からトントンと呼ばれる下地が現れてきました。

薄い木の板を重ね葺きしたもので、現在で言うルーフィングの様な二次防水です。

 

 

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トントンを完全に取り除き、清掃後12mm構造用合板を敷き詰めます。

耐震助成金制度は様々な工事メニューが有り、屋根工事においては屋根の軽量化工事

(土葺き日本瓦を撤去後、軽量瓦等に葺き替え)と屋根構面の強化(既存野地板に12mm

構造用合板を増貼り) があります。

この2つの工事を行うことにより、屋根の軽量化工事で満額20万円 屋根構面の強化で

満額10万円の計30万円の助成金を受ける事が出来ます。

 

 

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次は2次防水となるゴムアルファストルーフィングを下葺きします。

瓦や金属屋根材が1次防水 ルーフィング等が2次防水と呼ばれます。

つまり屋根は二重防水システムで構成されているわけです。

万が一の瓦やその他屋根材からの屋根構面への浸水を、この下葺き材で室内への雨漏りを

防ぎます。

入ってしまった水はこのルーフィングの表面を伝い外部に排出されます。

 

 

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T様邸の屋根は京町家の連棟造りで、いわゆる長屋と呼ばれております。

三軒が一つの屋根を共有しているので、瓦が地続きとなります。

今回屋根を葺き替えしたのはT様の所だけで、尚且ついぶし日本瓦よりルーガ雅に屋根材が

変わりましたので屋根が繋がりません。

そこで板金や役物瓦で雨仕舞いをする必要があります。

屋根の上に木下地を造り、大きく板金笠木をかけました。

 

 

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大屋根が完成しました。

屋根の色はモダングレーをお選びいただきました。

いぶし日本瓦とよく似た色調なので、連棟屋根でも違和感がありません。

また京都市は場所により景観条例で使用出来る屋根材を厳しく制限しております。

このルーガ雅はその様な地区でもほとんどの場合使用する事が出来ます。

 

 

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こちらは裏の下屋根になります。

耐震助成金制度を利用する場合は、建物に付属する屋根は全て軽量化しなくてはなりません。

大屋根だけの施工では助成対象外となり、交付金を受けられません。

下屋根からの雨漏りは確認されてませんでしたが、大屋根同様に傷みが激しいため下屋根も

全て葺き替える事となりました。

 

 

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大屋根と手順は一緒で、瓦と葺き土を取り除きます。

 

 

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ここも12mm構造用合板を貼ります。

 

 

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ここからはルーガ雅の施工となります。

軒先水切り 瓦役物を取り付けていきます。ここは屋根が交錯するので谷が入るなど、

複雑な収まりになります。

 

 

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玄関上の庇も助成対象となります。

ここも大きく瓦がずれ、壁際の漆喰・土が抜け落ちておりました。

 

 

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ここも同様の手順で作業を進め、完成です。

 

 

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全ての面の施工を終え、足場も取り払い工事が完了致しました。

T様、そして近隣にお住まいの皆様にも「綺麗になりましたね」と言って頂き、

私どもも納得の仕上がりでお引き渡しが出来て、大変嬉しく思います。

やはりお客様のお言葉、笑顔が本当に励みになります。

しかも最後にT様より餅米のお裾分けまで頂きました!

弊社恒例の新春餅つき大会で使わさせていただきます。

T様 この度は誠にありがとうございました。