中京区 F様邸にて屋根葺替え工事をご依頼いただきました。
雨漏りが原因となる改修葺替え工事です。
葺替え前の屋根材はセメント成型洋瓦で、葺き替えに使用した瓦は現在瓦としては当社がもっとも自信をもってお勧めしておりますケイミュー株式会社ルーガシリーズの鉄平を採用させていただきました。
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雨漏り部の写真
F様邸と隣接しているお隣様との建物の外壁同士の隙間は十数センチ程度でした。
屋根同士もほぼくっついている状態です。
雨漏りは一階ガレージの天井に出現しており、調査の結果上の写真の屋根同士の隙間から入った雨水が引き起こしたものと判明しました。
写真のように板金が一枚ずつ瓦の形状に合わせて成型して差し込んでありますが、隙間が多く雨量や降雨時の風向きで簡単に雨水が入ってしまいます。
「一滴の雨水も侵入させない」という施工が必要と判断しました。
屋根材は経年劣化により葺替えのタイミングでしたので、葺き替え工事としてご提案させていただきました。
工事前 工事前
セメント瓦を捲り、降ろしていきます。
屋根には瓦を留め付けてあった瓦桟が残っています。
瓦桟、下葺き材を撤去します。
既存の野地板が出現しました。
状態は良さそうです。
屋根構面の高さを合わせるために、野縁を打ち付けます。
12mm構造用合板を張ります。
これが新しい屋根構面となります。
構造用合板を隙間無く張りつめる事により、屋根の耐震強度はグッとアップします。
ゴムアスファルトルーフィングを下葺材として敷き込みます。
雨といを屋根の上から取り付けて、軒先水切りも取り付けます。
瓦を割り付け、瓦葺きの前に役物板金を取り付けていきます。
瓦の割り付け後、墨出しを行います。
この墨出しとは瓦を留め付ける目印を屋根面に設けることです。
墨壺という道具を使い墨汁を染み込ませた糸を弾き、屋根面に線を打っていきます。
このルーガ鉄平は屋根勾配により、瓦桟を必要としませんので墨出し後瓦を屋根に上げます。
瓦を葺き上げていきます。
棟付近まで瓦を葺き上げましたら、換気棟の設置の準備に取り掛かります。
ルーガシリーズには換気棟システムの設置部材がラインナップされており、当社では屋根葺替え工事に際しましては換気棟の設置をお勧めしております。
例えば工事後のアンケートや聞き取り調査等で、お客様ご自身で効果をご実感いただいたご感想を多数頂戴するなどご好評いただいております。
主なご意見として「夏場、暑くて日中入れなかった3階の部屋に入れるようになった」「夏場、就寝時の寝室エアコン設定温度が〇〇度に下げられた」等いただいております。
換気棟用の棟瓦を被せます。
瓦の下部に通気口があるのが特徴です。
今回の工事の発端となりましたお隣様との建物の隙間を塞ぐ工程に着手します。
工事前は隙間に対し板金の端板を一枚ずつ差し込むという施工がなされていましたが、そのまた隙間から簡単に雨水が入り込んでいましたので木下地を造作してそれを板金で包み込む工法を採用しました。
こうする事により設置された板金笠木は軒先から棟まで一本物で通ることになり、途中で建物の隙間に雨水が落ちる事はありません。
また今後、お隣様が屋根の修繕や修理、お葺替えをされる際は簡単に解体が出来るように設計をし組み立てました。
建て替えをされた際は、同質役物である袖瓦を取り付ければ美観を損なう事もありません。
勿論、台風等で飛んでしまわないように、強固に固定してあります。
板金笠木の取り付けが終わりました。
屋根工事が完了しました。
屋根材の色はストーンシルバーをお選びいただきました。
シックで重厚感があり、F様にも大変ご満足いただきました。
最後にこの度は大切なお屋根の工事をお任せいただきまして誠にありがとうございました。